令和7年度事業計画

令和7年度事業計画

1.基 本 方 針

 昨年は、全国各地で豪雨災害の頻発や高温による被害等、農業経営に甚大な影響を与えた。また、不安定な国際情勢や円安の影響から、肥料・飼料・燃料等、営農に欠かせない資材価格の高騰が長期にわたって続いており、多くの品目において、価格への転嫁は十分に追い付いていない。加えて、「令和の米騒動」と言われた米価高騰がおこるなど、国内農畜産業は激動の時代を迎えている。あわせて、国民の農業に対する理解醸成が依然として十分ではないことも浮き彫りとなった。

 JAグループでは、昨年11月に第30回JA山形県大会を開催し、「JAグループのめざす姿」として、「持続可能な農業の実現」「豊かでくらしやすい地域共生社会の実現」「協同組合としての役割発揮」を全国のJAグループと掲げるとともに、本県JAグループ独自に「めざす地域農業の姿」を引き続き掲げ、その実現に向け、着実に取り組みを進めていくことを決定した。また、JAグループの存在意義として、「協同活動と総合事業で食と農を支え、豊かなくらしと活力ある地域社会を実現する」を掲げるとともに、向こう3か年の取組実践方策を決定した。

 特に「持続可能な農業の実現」に向けた取組実践においては、生産者の努力だけでは対応できない生産資材価格の高騰・高止まりについて、国による経営安定のための諸対策に加え、農畜産物全体での再生産に配慮された適正な価格形成が必要不可欠である。 

 我々青年組織は、引き続き行動指針かつ政策提言集であるポリシーブックを軸とし、自分達でやるべき「自助」、JAと取り組むべき「共助」、行政と取り組むべき「公助」の理念のもと、地域農業の担い手として、活動を展開していく必要がある。

 今こそ誇り高き青年の情熱と協同の力をもって、JAをよりどころに全青協・ブロック農青協、女性部等と連携し、地域農業の担い手として、農業が抱える課題解決に向け、取り組んでいく。

 また、自らの組織の強化・活性化に取り組むとともに、地域農業の活性化と農業者が将来に展望の持てる施策の実現を図るため、青年部盟友の英知と行動力を結集して、次に掲げる活動を積極的に展開する。

 

2.重点実施事項

(1)JA青年部ならびに県青協の活性化対策の検討と実践
(2)ポリシーブックを用いた政策提言や農政運動の展開
(3)食農教育への取り組み
(4)農業経営の確立に向けた学習活動の展開
(5)JA運営への参画とJA改革の実践

 

3.活 動 計 画

(1)JA青年部ならびに県青協の活性化対策に向けた取り組み

 JA青年組織のあり方、事業展開等について十分な論議と実践による組織基盤の確立とJA青年組織活性化に向け取り組む。

① JA青年組織基盤強化・活性化具体策の検討と実践
② 盟友拡大に向けた取り組みと将来の青年組織を担うリーダーの育成
③ 単組委員長・部長・事務局合同会議、青年大会など各種発表会の実施
④ JA全青協、東北・北海道ブロック、県JA女性協、JA県域組織等各関係機関との連携強化
⑤ 県内全青年部でのポリシーブック作成・活用に向けた取り組みの展開
⑥ 県青協ホームページや動画共有サイト、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を用いた活動の報告・情報の共有化、ならびに広報機能の充実・強化

 

(2)ポリシーブックを用いた政策提言や農政運動の展開に向けた取り組み

 農畜産物価格の低迷や、気象災害、燃油及び飼料・生産資材の価格の高騰・高止まり等により農業所得が減少する中、県産農畜産物の需要増や食料安全保障の強化、持続可能な農業・農村の実現をめざし、農業政策の提言活動や農政運動を展開する。

① 行政へのポリシーブックの周知活動ならびに活用による政策提言等の実施
② JAの自己改革にかかる意識共有および理解促進
③ 水田農業政策ならびに主食用米の需給緩和等への対応
④ 基本農政の確立を求める運動の展開
⑤ 県農業施策に意見を反映する活動の展開
⑥ 消費者および異業種団体との連携強化
⑦ 手作り看板や1分間動画の作成による自発意識の向上ならびに消費者へのPR活動
⑧ 農業の魅力のPR等による新規就農者の確保に向けた活動の展開

 

(3)食農教育への取り組み

 次代を担う子どもたちに対して、安全な食と豊かな自然環境を引き継ぐとともに、消費者に対する農業理解および学校教育における農業への理解の促進を図るため、食農教育に積極的に取り組む。

① 県青協ホームページや動画共有サイト、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用した食農教育活動の展開
② 国消国産の国民理解醸成、県産農産物消費拡大にかかる食農教育活動の展開
③ 消費者理解醸成に関する取り組みの展開
④ 子ども食堂へのJA青年部盟友による米の寄贈や、子ども食堂からの要請に応じたJA青年部盟友による出前授業の展開

 

(4)農業経営の確立にむけた学習活動の展開

 JA青年組織のあり方を検討する中で、農業経営の確立に向けた学習活動を行うとともに、自己啓発をはかる。

① 県青協ホームページや動画共有サイト、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用した食農教育活動の展開
② 国消国産の国民理解醸成、県産農産物消費拡大にかかる食農教育活動の展開
③ 消費者理解醸成に関する取り組みの展開
④ 子ども食堂へのJA青年部盟友による米の寄贈や、子ども食堂からの要請に応じたJA青年部盟友による出前授業の展開

 

(5)JA運営への参画とJA改革の実践

 地域農業・JA運動の中核的な担い手層のニーズに応えるJAづくりに向け、JA運動強化のための提言活動を展開するとともに、JA運営への参画を推進する。

① JAグループ役職員との意見交換会の開催
② JA運動強化のための提言活動
③ 青年部盟友のJA運営への参画推進